
絶対の暴威
「おい、真上に飛べ!」 「でも、このままじゃ海上要塞が――」 「どのみち、アイツに任せるしかねえ」 ベルナズはロズタロトを抱えたまま、...
「おい、真上に飛べ!」 「でも、このままじゃ海上要塞が――」 「どのみち、アイツに任せるしかねえ」 ベルナズはロズタロトを抱えたまま、...
すみわたる青空に轟音が響く。 ベルナズの砲型ブリッツから放たれた弾は、いずれもガルズレムに着弾し、爆発を起こす。 しかし神獣はいっこうに...
「ってぇーーい!いっけええええ!」 ジレミューの叫び声とともに、砲弾が飛んでいく。 白い煙を上げながら突き進み、遠くに霞む巨影に着弾。 ...
「みんな、よく集まってくれたわ」 聖女王ヴィゾアは海上要塞の広間に集められた聖女たちを見回した。 真剣な面持ちの者もいれば、あくびをかみ...
冷たい風が吹く、ある秋の朝。 鉛色の空が重く垂れ込め、深海のような暗い色が海面を覆っていた。 波は重々しく、まるで悲しみを飲み込むように...
今はリガレア帝国領となった小さな港町。 路地裏からは、魚を焼く香ばしい匂いや、網を繕う漁師たちの話し声が微かに聞こえてくる。
陽光の届かない深海の底では、異形の怪物たちが静寂の中を優雅に舞い踊る。 触手を持つ巨大な獣魔が古い沈没船の間を縫って泳ぎ、発光する鱗を持つ...
世界を本来の姿に戻す。 そのためには、まず神々の作り上げた秩序を破壊しなければならない。
遥か昔、神々がまだ世界を治めていた時代―― 空は今よりも青く澄み、大地には緑があふれ、川は清らかに流れていた。
「ふーん、オーゾレスには逃げられたわけか。んで、俺になんの用だ?」 赤く短い髪が風に揺れる。 鉛色の空を背景に、渡り鳥の群れが城壁の上を...