軋轢 心象 2 聖女たちは、獣魔の迎撃に全力を尽くしたいと心から願っている。しかし、教皇庁や聖職者たちとの軋轢が彼女たちの心を重くする。 無駄な会議や権力闘争に巻き込まれ、くだらない人間関係に精神的な疲労を感じる日々。真に戦うべき相手は獣魔であり、人間の小さな争いに煩わされるのは本意ではない。 彼女たちはただ、獣魔を倒し、平和を守ることに専念したいと切に願っている。そのためにこそ、神の力を与えられたのだから。
コメント
○○先輩とルームシェアを始めてから、彼女が脱ぎ散らかした服の洗濯や部屋の掃除をする事が私の日課となった。
憧れの○○様の身の回りのお世話が出来るなんて夢みたい!
今日も出しっぱなしの書物を本棚に戻す。
この詩集は…上から4段目の右から7番目だったわね。
○○先輩は毎日の行動を時系列で予定表に書き記している。
先輩が二重底の収納に隠している日記を読む事が秘かな楽しみ。
「リガレアからの輸入焼き菓子が手に入らない」
お任せください、今月も欠かさずご用意いたします
私が幸福の余韻に浸っていると入り口のドアが開かれた。
あぁ、○○様、なんて凛々しいお姿
最近、どうも部屋の様子がおかしい気がする。
家具の配置が変わっていたり、いつの間にか整理整頓されていたり、並んでも手に入らないケーキが置かれていたり…。
今日は予定が変わり、いつもより早く自室に戻った。
感応力に侵入者の反応…まさか!すかさず自室のドアを開け放つ。
「てめえか!? 一口齧った気持ち悪い手料理を置いてく奴は!」
部屋の中では見知らぬ女が恍惚とした表情を浮かべていた。
『○○様、同棲を初めて一周年ですね記念日に婚姻届を用意しました』
誰だこいつは…?耐え難い気色悪さと怒りがこみあげて来る。
署名捺印済みの紙切れを破り捨て、泣き喚く女を憲兵に突き出した。
後に知った事だが、聖女に憧れるただの女が一年以上も私の部屋に入り込み付きまとっていたらしい。
部屋に戻ると、机の上には上品な包装が施された箱が一つ。
「こっこれは、某有名店のスイーツ‼
今月こそは洗おうと溜めていた洗い物も片付いているし、同僚(後輩?)に慕われるのも良いものね」
蕩ける甘味の多幸感に浸りながら、今日も気が利く聖女仲間に感謝するのだった。
怖いもの知らずの聖女も怪談が苦手だったりすると可愛いですね。
す、すごい、本文よりもずっと長いコメント!
ありがとうございます。
ルームシェアする聖女いいですね!
あこがれの先輩とかいそうですし。
しかし見知らぬ女だったとは…
たしかに怪談かもしれない笑