
漫遊の空
色とりどりの宝石が神気を集め動力源としての輝きを放つ。 魔導巨兵の駆動方法を応用した技術により、少数ではあるがリガレア帝国には空を飛ぶ...
色とりどりの宝石が神気を集め動力源としての輝きを放つ。 魔導巨兵の駆動方法を応用した技術により、少数ではあるがリガレア帝国には空を飛ぶ...
「あなたと一緒にブリッツの開発ができるなんて光栄です」 ゼルテナ魔導研究所の所長を務めるセトラが爽やかに微笑んだ。
「なるほど。それで魔導巨兵の動力源である『結晶核』に目をつけたわけですか」 ヴェイダルが長いまつ毛を伏せた。
突然加速した拳が、ヴィゾアを狙って突進する。 地面を砕く衝撃に足元が崩れ、石片が飛散した。
月光に照らされる王城の回廊は、不気味なほど静寂に包まれていた。そんな夜の闇を貫くように、聖女王ヴィゾアと聖女コルゼティが対峙する。
城壁が砕ける轟音が夜の空に響きわたった。 粉塵が風に巻き上げられ、月明かりすらかすむほど視界が白く曇る。 その中から突き出してきたのは、...
日暮れが迫る南の城門は、一帯が焦げたような土ぼこりに包まれていた。 魔導巨兵の巨体が鈍くうなりを上げ、今にも門を破壊しようとしている。 ...
「まったく、魔導巨兵まで駆り出すだなんて…」 夜の闇が迫る王城の空で、ジグナは小さくつぶやいた。
煙がゆらりとのぼる東の門。まるで何かが大きく爆発したかのように瓦礫や土埃が散乱し、かすかに焦げたような匂いが漂っていた。 そこへ駆けつ...
「わざわざ誘いに乗ってひとりで出向くなんて。ベルナズ!あなた、自信過剰にもほどがあるわ」 めずらしく感情を露わにしながら、ジグナがたしなめ...