
揺れる天秤
純白のドレスが、静かな風に吹かれてふわりと揺れる。 バルコニーから見える景色に溶け込み、まるで時間すら止まったかのような、穏やかなひととき...
純白のドレスが、静かな風に吹かれてふわりと揺れる。 バルコニーから見える景色に溶け込み、まるで時間すら止まったかのような、穏やかなひととき...
瞬く間に燃え広がる炎は、穏やかな日常を飲み込み、黒煙が空を覆い尽くす。 かつての賑わいは消え失せ、街全体が悲鳴で覆われた。 試作機では到...
大型の銃型ブリッツが、ヴィゾアの体を包むように淡い光を放つ。 銃身内部の神気導管が螺旋を描き、周囲の神気を貪欲に吸い込んでいく。 空、海...
長い封印から解き放たれた神獣の巨体には、天地を揺るがすほどの神気が満ちあふれていた。 脈動する神気がその身を駆け巡り、周囲の空間すら歪ませ...
グレイザは静かに、しかし鋭く飛翔する。 赤紫に光るガルズレムの胸部は、すでに眼前に迫っていた。 必死で大鎌を振るう愛弟子に視線を向けると...
ギルゼンスの掌から巨大な火球が放たれ、再生していくガルズレムの喉元へと一直線に飛んでいく。 轟音と共に大爆発が起こる。 あたり一面がその...
昼下がりに差しかかった空では、太陽がぎらぎらと海面を照りつけていた。 白い雲ひとつない蒼穹の下、5人のシューターたちによる爆撃が続いている...
「はやまったね、ジオッド」 戻ってきた聖女の報告を聞いたグレイザは、拳で机を叩き、立ち上がる。 その背には闘気が立ち昇っているようだった...
頭上の太陽に黒い人影が重なる。 垂直に天から落下するように神獣に近づくその影は、黄金に輝く4本の大剣を携えていた。
大きく開いた神獣の口から閃光がほとばしる。 ルジェラムの天盾による障壁は突き破られ、幾人かの聖女の姿を消し去った。 「撤退だ!みんな下が...