
傍若の凶刃
見違えたものだ―― ある夕暮れ、ラージェマは村はずれの丘に立ちながら、輝く田畑と人々の笑顔を眺めていた。かつては崩れそうだった家屋が修...
見違えたものだ―― ある夕暮れ、ラージェマは村はずれの丘に立ちながら、輝く田畑と人々の笑顔を眺めていた。かつては崩れそうだった家屋が修...
かつて凶悪な獣魔エルゼナグの襲撃を受け、集落のほとんどが灰と化した。 だが、人ならぬ存在――神の御使いラージェマが天獣たちを率いてエルゼナ...
黒々とした雲が空を覆う。 神が去ったあとの荒廃した大地が広がっていた。 森は枯れ果て、川は増水するたびに怒れるように奔流を起こす。 人...
「見事な仕上がりだ。古の神器にも劣るまい」 ラージェマは徹甲弾を模した超重量のブリッツを片手で持ち上げ、感応力をめぐらせた。 使用されて...
「おお~♡ イイ男じゃん。さっすがイル姉!わかってるぅ!」 リズトレアは腕を絡めながら、困惑したリカードの横顔を見上げる。
海面がゆっくりとドーム状に盛り上がり、流れ落ちる水が球を作る。 空中に浮かぶ水の球はギルゼンスの目の高さまで登っていく。
「ヴィゾア様、今のうちに逃げますよ」 全身が海水でびしょ濡れになったウェレジアが、海上要塞の屋上に座り込むヴィゾアに声をかけた。 手に持...
見渡す限りの空と海。 ゲイルード海上要塞の上空で聖女たちは黒い影の正体と対峙していた。
「はえ~こりゃ大物だ。近くで見るとホントでかいね」 ムーゼルはあんぐりと口を開けたまま、ジオッドがおびき寄せた獣魔を見上げた。
「うははは!見ろよ、今度の相手は楽しめそうだぞ」 ものものしい甲冑に身を包んだ聖女が、ゲイルード海上要塞の屋上から海を眺めている。