ゲイルード海上要塞に設けられた大浴場は、蒸気が立ち込める温かな空間。
聖女たちが疲れた身体を休められる貴重な場所だ。
外から差し込む柔らかな明かりが、滑らかな石肌を優しく照らし出す。
湯気の中を、疲れ切った聖女たちが静かに行き来する。
石造りの浴槽は熱い湯に満たされ、骨の奥までしみる温もりが体を包み込む。
聖女たちは一言も発せずに、ただただ心地よい時間を過ごす。
要塞の外で響き渡る銃声や爆発音とは対照的に、ここには平和な静寂が漂っていた。
時間を忘れさせてくれる至福の時間の中で、彼女らはかつての戦場の光景を振り払い、明日への活力を取り戻していく。