🌐 Language / 言語
🇺🇸 [English Edition]
🇯🇵 [日本語版]
獣の身体は無数の光となってほどけていく。
蛍のような粒子が広間を漂った。
やがて最後の光が消える。
「終わった……ッスか」
ファズニルがその場にへたり込んだ。
全身が汗で濡れている。
アムネズも荒い呼吸を整えながらうなずいた。
「ああ」
短い返事だった。
だがその時だった。
足元が震える。
低い地鳴り。
祭壇の周囲に亀裂が走った。
「なっなっ、なんスか!?」
ファズニルが顔を上げる。
揺れは急激に大きくなった。
石壁がきしむ。
天井から砂や瓦礫が降り始めた。
「下がれ!」
アムネズが叫ぶ。
砕けた石片を念動力で引き寄せる。
即席の防壁。
その直後だった。
広間全体が大きく沈み込んだ。
祭壇が崩れ、床が割れる。
地下のさらに奥から、何かが目覚めるような気配が這い上がってきた。
「アム姉……」
ファズニルの声が震える。
先ほどまで感じなかった圧力。
息苦しいほど濃密な気配だった。
アムネズも気付いていた。
これは崩落ではない。
何かが起きている。
いや、何者かが解放されようとしている。
「まさか――」
言葉は最後まで続かなかった。
爆発音。
地下そのものが弾け飛ぶ。
まばゆい光が視界を埋め尽くした。
熱と風。
そして衝撃。
巨大な光の柱が地下から天へと突き抜ける。
岩盤を溶かし、天井を貫き、遥か上空へと伸びていく。

差し込んだ陽光が暗い神殿を照らした。
ファズニルは言葉を失う。
光の柱の中心。
そこに影があった。
黒い巨大な翼。
赤く脈打つ紋様。
まるで夜そのものが形を得たような姿。
影はゆっくりと浮かび上がる。
そして一気に空へ飛び出した。
咆哮。
世界が震えた。
神殿の残骸が跳ね上がる。
耳を塞ぎたくなるほどの轟音だった。
ファズニルは呆然と空を見上げる。
「あれって……」
アムネズも視線を上げたまま動かない。
理解していた。
だからこそ言葉が重い。
「……間違いない」
低くつぶやく。
「封印されていた獣魔だ」
空の彼方で、黒き巨獣が再び吠えた。
↓NEXT

コメント
続き待ってました!
ついに登場しましたねエルゼナグが!
ちなみに何度かコメントしたのですが反映されません・・・
承認制なんでしょうか?
ありがとうございます!
結構お気に入りの敵キャラなので力が入っております笑
コメントは承認制になってます!
pixivからリンクすると海外からすごい数のスパムコメントが来るので…ご了承くださいm(_ _)m
リテブル竜洞で眠っていたマナグロア、天獣の守護で封印されていたエルゼナグ、未だ謎の後一体、3大獣魔といっても格に差がある様に思います。
マナグロアがやられたか…
ククク…やつは三大獣魔の中でも最弱。
体も1.2倍ぐらいデカいですし、エルゼナグは獣魔の中では最強候補なんです。
謎の1体も後々登場する予定になってます!