🌐 Language / 言語
🇺🇸 [English Edition]
🇯🇵 [日本語版]
居住区へ向かうマルジナの頬を風が打つ。
広場が見えた瞬間、胸が締めつけられた。
巨大な獣魔。
逃げ惑う人々。
そして、その肩には赤い髪の聖女が腰掛けている。
「ゼハイン……!」
地面へ降り立つより早く、鋭い声が響いた。
「どういうつもり!」
声の主はルジエリだった。
二振りの大剣を従え、獣魔の正面に立ちはだかっている。
「お、早かったじゃねえか」
ゼハインは肩の上で足を組み、退屈そうに笑った。
「もうひとり来たか」
「居住区に獣魔を……!子どもたちが暮らす場所なんだよ!」
ルジエリの怒気が空気を震わせる。
「ご覧の通りだ。この辺で獣魔を暴れ――」
最後まで言わせなかった。
二振りの大剣が一直線に飛ぶ。
金属音。
黒い槍が割り込み、斬撃を弾いた。
「せっかちなヤツだ」
ゼハインは軽く肩をすくめる。
ひらりと空中へ舞い上がる。
その指が鳴った。
獣魔の赤い瞳がゆっくりと開く。
低い咆哮。
背中の突起から青白い雷光が走った。
「まずはコイツを倒してみろ。」
ゼハインは近くの時計塔へ降り立つ。
「安心しろ。俺は見てるだけだ」
獣魔が踏み込む。
雷光が街を駆けた。
「ルジエリ!」
マルジナは杖を掲げ、法力を解き放つ。
見えない力がルジエリを包み込む。
次の瞬間。
彼女の姿が消えた。

雷撃を紙一重でかわき、二振りの大剣が交差する。
鮮血。
獣魔の右手から指が数本宙を舞った。
咆哮。
巨大な爪が振り下ろされる。
「右!」
マルジナは叫ぶと同時に念動力を流す。
ルジエリの身体が半歩だけ滑った。
爪は空を裂く。
入れ替わるように大剣が閃き、獣魔の肩を深く斬り裂いた。
黒い血が石畳へ飛び散る。
「このまま押し切るわ!」
支援を切らさない。
回避と斬撃。
マルジナは力を惜しみなく注ぎ続けた。
ルジエリは一言も発しない。
ただ迷いなく剣を振るう。
その姿を見て、マルジナは思わず息を呑んだ。
――速い。
帝国最速。
その呼び名は誇張ではなかった。
屋根の上でゼハインが楽しそうに笑う。
「なるほどな」
細めた目がマルジナへ向く。
「速いだけじゃねぇ。後ろのアイツがいい仕事してるぜ」
再び視線を戦場へ戻す。
「面白くなってきた」
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コメント
直情型ですねールジエリ
そこを利用されなければいいですが
この回でゼハインは人間ではないことが確定?
そうですね、行動原理がハッキリしてるタイプです。
簡単に利用されそうなんですが、戦闘能力は高いのでなんとかなってる感じですね。
ゼハインに関しては…まだ謎です!
中級ぐらいなら単独で倒せるっぽい
ルドルザとは違うのだよルドルザとは
中級なら倒しきれるんですが、息切れはしますね。
連戦はかなり危険です。
ルドルザもかなり頑張ったんですが、強引すぎました。
オーゾレスはよく名前が出てくるのになかなか登場しませんね。
もうすぐ出てきます!
個性的なリガレアの聖女の中でもとくに曲者です笑
ゾルフレッドへの良い報告
この話が出た当初は、北欧神話で勇者を集めるのと似た設定か、ゾルフレッドの遊び相手として強者を求めている風に想像していました。
ゾルフレッドのもとで戦える者を探してます。
リガレア帝国には優秀な聖女も多いので、ゾルフレッドの代わりにゼハインが来た感じですね!
リメイク前は法力を消耗するまでは単独でヴァラグスを押していたルジエリ。
今回は最速のルジエリといえども、マルジナの支援があって優位に立てるバランスになっている。
マルジナがタイミング良く加速しないと敏捷性が高いヴァラグスから被弾する可能性もあった?
中型ぐらいなら押し切れる強さはあるんですが、マルジナがちょっと影薄すぎるなと。
なのでもう少し支援の描写を増やしてみました。
支援なしでもギリ避けられるぐらいだと思いますが、電撃が厄介ですね。
まるちゃんの活躍場面が増えているぞ
そうなんです笑
いまいち支援型の聖女が何やってるかわかりづらいな、と思いまして。
マルちゃんのおかげ感ちょっとマシてます。