ゲイルード海上要塞には重厚な石造りの桟橋がある。
その表面は時の風雨に磨り減らされ、滑らかな質感を帯びていた。
桟橋の端には大きな石造りの塔が設けられ、武装した聖女が警備に当たっている。
桟橋には砲台の台座も設置されており、要塞の防御に欠かせない役割を果たしている。
長い年月の中で、この桟橋は幾度も獣魔たちの攻撃に晒されながらも健在を保ち続けてきた。
時折、補給船が桟橋に接岸し、物資の積み下ろしが行われる。
聖女たちは念動力を駆使して、荷物を海上要塞に運び込んでいく。
この桟橋は、海から侵攻してくる獣魔を退ける戦地として、堅固に立ち続けている。
長い年月を重ね、幾多の戦闘に耐えぬいた証が、その表面に刻まれていた。