🌐 Language / 言語
🇺🇸 [English Edition]
🇯🇵 [日本語版]
聖女皇の寝室から艶めかしい声が聞こえる。
中ではギルゼンスの他、男女4人が入り乱れていた。
行為中の護衛を任命された長身の聖女――聖女サローザは、扉の前で気が狂いそうなほどの嫉妬心と戦っていた。
噛み締めた奥歯がキリキリと鳴っている。
どうしてこんな仕打ちを……。
バイザーの下で涙目になりながら、サローザは両の手を強く握った。
華奢な拳がぶるぶると震える。
ギルゼンスに恋焦がれる彼女をわざわざ寝室の前に立たせたのは、もちろん嫉妬させるためだ。
焦らし、妬ませることで自分への想いをより強くさせる。
それがギルゼンスの狙いであることは理解できていた。
ただし、理解できたところで感情の濁流は止められない。
私が! 私が一番ギルゼンス様を愛しているのに。
サローザは、砂漠で育った。
昼は焼けるように暑く。
夜は凍えるほど寒い。
風が吹けば砂が舞い、作物は育たない。
貧しい土地だった。
村人たちは生きることに精一杯で、誰もが明日の食べ物を心配していた。
少女も同じだった。
幼い頃から夢があった。
大きな街へ行くこと。
人がたくさんいる場所で暮らすこと。
友達を作ること。
それだけだった。
やがて少女は天啓を受ける。
神の力を授かり、聖女となった。
夢は叶った。
街へ行くこともできた。
立派な建物があり、人が大勢いる。
賑やかな場所だった。
それでも、何も変わらなかった。
戦場では目立った成果を出せず、怪我を負った。
長い療養生活。
病室の窓から見える海。
見舞いに来る者はいない。
話し相手もいない。
気がつけば、毎日同じ景色を眺めていた。
いつも同じ海と空。
それだけ――孤独だった。
村にいた頃よりも、ずっと。
天啓を受ければ何かが変わると思っていた。
聖女になれば必要とされると思っていた。
だが違った。
自分はどこへ行っても独りだった。
世界は自分など必要としていないのではないか。
そんな考えが、心の奥に沈殿していく。
ある日の夕方だった。
海を見下ろす見張り台。
サローザは海を見ていた。
背後から足音が聞こえる。
振り向くと白いドレス。
風に揺れる銀色の髪。
当時すでに共和国の英雄と呼ばれていた聖女だった。
少女は知っていた。
空を舞い、獣魔を討つ。
人々から称賛される存在。
自分とはまるで違う人間だと思っていた。
その聖女は隣に立つ。
何も言わない。
しばらく二人で海を見ていた。
やがて、ぽつりと口を開く。
「争いのない世界を作りたいの」
穏やかな声だった。
「誰も傷つかなくていい世界」
サローザは黙って聞いていた。
理解はできなかった。
国同士は争う。
獣魔は人を襲う。
そんなの当たり前だと思っていた。
だが、その横顔だけはまぶしく見えた。
本気だったからだ。
その人は本気で信じていた。
やがて立ち上がる。
そして、サローザの肩に触れる。
「あなたの力が必要なの」
優しい声だった。
「一緒に来てくれる?」

少女は目を見開いた。
――必要。
その言葉を聞いたのは初めてだった。
村でも、街でも、戦場でも。
誰からも言われたことがなかった。
胸の奥が熱くなる。
視界がにじむ。
気づけば涙がこぼれていた。
恥ずかしいほど泣いた。
それでも、その人は笑わなかった。
ただ静かに肩を抱いてくれた。
その温もりを、少女は一生忘れなかった。
その日から彼女の世界はひとつになった。
自分を必要としてくれた人。
その人の願いこそが、自分の願いとなった。
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コメント
「5人の枠」
ギルゼンスを孕ませて今以上にサローザを遠ざける恐れがある男から始末すれば、サローザが寵愛を受ける余地が生じますね。
ゆくゆくは聖女の寵姫5人からなるギルゼンス親衛隊に発展するかも?
しっかり避妊してるので大丈夫そうです。
サローザが独占することはできないのですが、それがまた彼女にとって執着する理由にもなっていたり。
親衛隊は面白いですね!なんでも言う事聞きそう。
聖女皇さまの性欲が強すぎる件w
英雄色を好むってこういうことなんですね!
何にでも精力的な人です…よく言うと
サローザ「ギルゼンス様、一度に付き合う相手は何故5人までのルールがあるのですか?
6人目を増やしたりしませんか? 例えば、私とか、わたしとか、ワタシとか?」
ギルゼンス「えっ?そんな、6人同時に付き合うだなんて、はしたないじゃない。恥ずかしいわ」
サローザ(ギルゼンス様の恥じらいの基準が分からない)
本人にしかわからない謎ルール…
そして謎の恥じらいポイント!
そういう理解しがたいルールが内側にあったりします。
サローザも大変ですね笑
ギ「ジャンボパフェ2個は流石に多かったかしら?チェリーが余ったしまったわ」
サ「ギルゼンス様よろしければですが、そのチェリーいただけませんか?」
ギ「ええ、良いわよ。よく頑張っている貴女へのご褒美」
サ「光栄です。ギルゼンス様」恍惚の表情を浮かべたサローザが舌を長く伸ばし、サクランボを嘗め回す。
サ「レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ」
ギ「ちょっと…貴女…?…うわぁ…」ギルゼンスはサローザを「5人」に加えない事を決めた。
そのチェリー食べないのか?
ガッつくようだがぼくの好物なんだ……くれないか?
ギルゼンスから貰ったものならなんでも大事にしそうなサローザ…
そしてジャンボパフェ食べてるギルゼンスちょっと可愛い笑
ヴァルネイのマントが共通意匠。頭部装飾が多いサローザの身分が高そうに見える。
長身と何度も強調されるサローザより背が高いギルゼンス。
サローザが最も欲している物を見抜き言葉を多く弄するでもなく、静かに態度で篭絡する聖女皇の凄みの片鱗が垣間見える瞬間。
サローザは後発にデザインされた聖女なので、何かと装飾がゴージャス笑
確かに偉い人ぽく見えますよね。
サローザが170cmぐらいあって、背が高い方です。
ギルゼンスは173cm、ヒール込み180cmぐらいのイメージです。
この頃から従順な手下として使える聖女を集めていた模様…