🌐 Language / 言語
🇺🇸 [English Edition]
🇯🇵 [日本語版]
爆発によって巻き上がった煙の中に、人影があった。
風が吹き、煙が流れる。
揺れた金髪が夕日に照らされた。
「よう」
余裕のある声だった。
「変態女をブチのめしに来たのによ。面白そうなことになってんじゃねぇか」
勝ち気な笑み。
四つの火砲。
そこにいたのは聖女ベルナズだった。
「俺も混ぜろよ」

腹部を貫かれた傷はまだ完全には癒えていない。
しかし、もう寝ているのにも飽きていた。
国境付近でギルゼンスを探していたところ、目に入ったのは巨大な獣魔と戦うアムネズたちだった。
ならば話は簡単だ。
まずはこいつをぶちのめす。
それだけだった。
「変態女……ギルゼンス様のことか? だったら子分ともどもヤツに取り込まれた」
ユゼルテスが顎で指し示した。
ベルナズが王国屈指の狙撃手であることは有名だった。
勝機が見えない現況において、ありがたい援軍だといえる。
「はあ? どういうことだよ。アイツら食われちまったのか?」
「説明している暇はない。来るぞ」
時間はなかった。
エルゼナグが大きく口を開いたからだ。
炎が渦を巻く。
火球が放たれた。
四人は散開する。
爆炎が大地を飲み込み、熱風が吹き荒れた。
その時だった。
エルゼナグの視線が止まる。
まっすぐベルナズを見ていた。
巨体がゆっくりと向きを変える。
赤い瞳が燃えている。
まるで獲物を見つけた猛獣のようだった。
「……なんだ?」
ベルナズが眉をひそめる。
エルゼナグの喉から低いうなり声が漏れた。
威嚇。
あるいは憎悪。
周囲を包む炎がさらに激しさを増していく。
ユゼルテスも異変に気づいた。
「明らかにお前を狙っているな。なにか因縁があるのか?」
「さあな、知らねえよ」
言いながら加速した。
炎の間を縫うように飛ぶ。
四つの火砲が展開される。
砲口が一斉に光を放った。
「ぶっ飛ばしてから聞いてやる」
爆音。
砲弾が一直線にエルゼナグへ向かう。
それに応えるように、巨獣もまた咆哮をあげた。
大気が震える。
炎が渦巻く。
轟音とともに爆風が舞う。
強大な獣魔との戦いは、新たな聖女の参戦によりさらに激しさを増していった。
↓NEXT

コメント
連戦ですやんベルナズ。
撃たれた後は海の中を泳いだんか。
あのまま退場はしないと思ってたが面白いタイミングで戻ってきたね。
もう少し後に登場させようと思ってたんですけど、勝手に出てきたんですよね笑
撃たれた後は海の中を潜って、念動力を使いながら水中を移動してました。
しばらく休んで傷が塞がったらすぐ動き出した感じです。
変態女で通じてて草なんだ
まああの人しかいないか、みたいな扱いです笑
変態女?一体誰の事だ?とはならずに文脈で通じる辺り、近からず遠からずな認識をされていますね。
火力至上主義のバッファーといい、脳筋な面々ばかり集まっていく…。
そうなんです、ユゼルテスもそういう認識だったということですね。
今回の敵はタフなので火力偏重じゃないと倒しきれないのもあります。
力こそパワー!
変態女は否定しないと(笑)
聖女たちはあんまり上下関係が厳しくないみたいです
一応君主なんですけど…
聖女はみんな超常の力を持っていて自信満々なので権威にはへつらわない人が多いですね。
心の中で「まあ、いつでも殺せるし」って思ってそう。
逆襲の・・・
きんびょう!?
あるいは…
きんみょう!?
ピクターズから来ました。イラスト集じゃなくってWeb小説なんですか?どこから読めばいいんですか?
ありがとうございます!
WEB小説の形でイラストと一緒に公開しています。
https://seijyoblitz.com/1032.html
よかったらこちらから読んでみてください。
もしかしてベルナズの二つ名が金猫?
【退かざる王国の盾イズデイル】、【疾風の祝福者パルヴァズ】、【天墜とす聖女王ヴィゾア】、「そして愛らしき金猫ベルナズ❕❕」 『……え!?』
金髪だし猫みたいにきままだしってことで付けてみました笑
外の二つ名もカッコイイ!
退かざる王国の盾って語呂もいいですね
ベルナズに愛らしい要素はあるのだろうか…好きだけど
リンカージェが戦闘中に傷を修復する様を見てガルフィズが獣魔の様だと驚いていましたが、ベルナズの回復も異様に早いですね。
法力を帯びた攻撃で修復速度が鈍る獣魔細胞とはまた異なり、聖女も医療所外での自己治癒手段を用意しているのでしょうか。
念動力は止血にも応用できそうです。
実は作中では20日ほど経過していまして…わかりにくいので追記しましたm(_ _)m
国境近くで戦う
↓
遺跡に深淵の像を探しに行く(7日)
↓
バイアン死亡(5日)
↓
地下神殿へ(7日)
↓
斥候隊出発、交戦(1日)
ぐらいの経過になります。
描写不足で申し訳ないです。
自己治癒能力は普通の人よりは少しだけ早い程度ですね。
念動力はご指摘どおり止血にも応用できます!
ベルナズのような聖女は砲弾に念力を込めて撃っているんですか?
念力を付与した砲弾によるダメージなら獣魔は回復できなくなるということでいいんでしょうか。
はい、その通りです!
砲弾に念動力(法力)を込めることで獣魔の自己治癒能力を著しく低下できます。
まったく回復できなくなるわけじゃありませんが、かなり遅くなります。
三大獣魔のマナグロアと戦っても大きな傷を負ってないので相対的にサローザの株が上がっていく。
ベルナズですよね?
彼女はマナグロア戦では距離を取っていたので…
後はギルゼンスしかいないと思っていたから不意打ちを食らった形です。
正面からサローザと戦えば、1分以内に倒せるぐらい実力差があります。
聖女の実力差がわかりにくいかも
年齢とか聖女としての実績も見えないし
コメントありがとうございます。
年齢は確かに。
キャラが多いのでサラッとしか説明していないのもよくないですね。
また個別に紹介記事を上げていきたいと思います。
登場するキャラクターが急に減ったような気がする。
もっと出していいのでは。
一気に登場させると誰が誰かわからなくなるかな~という懸念がありまして。
今後はじっくり過去も掘り下げながら登場させたいと思います。
ベルナズはいつどこでギルゼンスの変態性を知ったのでしょう?
奔放なギルゼンスのプライベートは国外でも有名だったのでしょうか?
ベルナズ「野生の感だ。あいつからは変態の臭いがする」
ファズニル「女の感っすね。あれは間違いなく痴女っす」
アムネズ「以前、私も誘われた。あれには面食らった」
ユゼルテス「私が鍛錬に励んでいる目の前で小屋に入り、堂々と始めた」
ギルゼンスの奔放ぶりは有名だったので…
海上の決闘時にすでに変態女と呼んでたりします。
ギルゼンス本人も全然気にしてないんですよね。
変態という言葉を悪い意味に捉えてないというか。