🌐 Language / 言語
🇺🇸 [English Edition]
🇯🇵 [日本語版]
雷鳴が、大広間を震わせた。
窓の外では、青白い閃光が何度も空を裂いている。
王城の大広間には、ただならぬ空気が満ちていた。
司祭、伝令、そして兵士たち。
誰もが慌ただしく動き回っている。
「北区で火災!」
「避難が追いつきません!」
「獣魔が再び雷撃を――!」
怒号のような報告が飛び交う中、ただ一人。
ヴィゾアだけが静かだった。
王座の前。
目隠しの奥で、状況を聞いている。
迷いはない。
恐れもない。
「ガルフィズ」
ヴィゾアが名を呼ぶ。
片膝をついていた聖女が顔を上げた。
日に焼けた肌。
長い金髪。
漆黒の大剣。
「市民を大聖堂へ。避難誘導を任せるわ」
即答だった。
わずかな沈黙。
ガルフィズはうなずく。
本来なら、自分も前線に立ちたい。
だが、今、誰が一番市民を守れるか。
答えは分かっていた。

「……承知しました。必ず守ります」
頭を下げる。
「ウェレジア」
今度は青髪の聖女が呼ばれた。
巨大な白い盾へ寄りかかっていた身体を起こす。
「あなたも大聖堂へ」
「ほーい」
間延びした返事。
「また盾役かぁ」
「あなたが一番、時間を稼げるでしょ」
ヴィゾアは微笑む。
「市民を守って」
ウェレジアが肩をすくめる。
「はいはーい。んじゃ頑張りますか」
盾が音もなく浮いた。
「リズレウは司教たちの護衛を」
「承知しました」
そして、焦れた声が割り込む。
「あのデカブツをブッ殺すんだろ?」
ベルナズだった。
肩で切り揃えた金髪。
ぴったりと身体を包む戦闘服。
その周囲には、四つの火砲が浮かんでいる。
口元には、余裕の笑み。
「いいの?今度の相手、一筋縄じゃないわよ」
ヴィゾアが言う。
「ケッ!上等だ」
ベルナズが笑った。
四つの砲口が浮き上がる。
「なんなら俺ひとりで片付けてやる」
ヴィゾアは窓の外を見る。
遠く、黒雲の中心で巨大な影が動いていた。
「イズデイルが応戦中なの。飛ばすわよ」
風が吹き込む。
「――ついて来れる?」
ヴィゾアは窓枠へ足をかけた。
「あぁん!?誰に言ってんだ」
ベルナズが笑う。
次の瞬間、ヴィゾアは空へ飛び立った。
その背を、ベルナズが追う。
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コメント
ガルフィズだけ跪いてるところに性格を感じるw
そうなんです!
ヴィゾアをリスペクトしてますので…
ベルナズとウェレジアは作法とかそのあたり適当です。